エクソコーティス病

・カラタチ台木部の症状


生態と防除

病原 ウイロイド
発病品種 カラタチ、ラングプアライム、エトログシトロンなど
感染品種 カンキツの他にキク科、ナス科、ウリ科など6科50種の植物
発病部位 台木部(カラタチ)、樹勢が衰弱しやがて枯死する
伝染方法 接ぎ木伝染と汁液伝染(接ぎ木ナイフでの伝染は容易で、
1年間室内に放置した汚染ナイフで伝染した試験例がある)。
耕種的対策 @無毒母樹から穂木を採取するのが理想であるが、
 高接ぎ等大量に穂木を必要とする場合は、
  カラタチ台木部に異常がないか確認し健全な母樹から採る。
A発病樹は早期に伐採するとともに周辺樹も感染している可能性があり、
 注意深く観察を続ける(発病まで長期間を要する)。
Bカラタチ以外の品種を根接ぎすると樹勢は回復する。
C保毒樹を切ったハサミ等は4%水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)溶液と
 4%ホルマリン溶液を使用当日等量混合した液に  数秒間浸漬した後水洗する。
その他 ウイロイドとはウイルス類似体であるが、ウイルス遺伝子RNAの外被蛋白が
ない裸の状態で、ウイルスよりもはるかに小さい。
病原は熱や紫外線に安定しており不活化温度は140℃10分である。
無毒化は茎頂接ぎ木で可能である。