灰色かび病

・花弁発病の様子
・幼果の症状
灰色カビが発生した花弁 左の花弁をはがすと果実に傷が付いていた

着色期の症状

・収穫期の症状いろいろ

生態と防除

病   原 糸状菌
発病品種 温州ミカンなどカンキツ類のほかに、キウイフルーツ、モモ、ウメ、ブドウ、
カキなど多犯性である。
カンキツ類で防除を必要とする品種は温州ミカン、清見等でハッサク、
イヨカン、ネーブル等の落弁の容易な品種では殆ど発生しない。
発病部位 落弁期の花弁及び幼果、多発年には春梢の若葉にも発生する。
伝 染 源 発病した花弁
伝染方法 花や野菜、雑草等で発生した胞子が空中に浮遊しており、
その胞子が花弁に付着、褐変とともに花弁発病し、
幼果の付着部が傷害となる。多発の場合は落果する。
伝染条件 菌は4〜30℃の範囲で発育するが、適温は24℃前後である。
感染期間 落弁期。落弁の離脱が遅れると発生する。
耕種的防除 @密植園の間伐等園内の通風、排水を良好にする。
A着花過多をさける。
薬剤防除 満開期の初期防除とする。年次による発生変動が大きい。
主産地では谷間等の常発園以外はそうか病や黒点病との
同時防除の可能な総合防除剤を用いる。
防除上の留意点 花弁発病後の防除では効果が低い。