黒点病

・ハッサク果実の初期病斑(6〜7月の感染) ・温州みかん果実の初期病斑(6〜7月の感染)
黒点病1

・早生温州みかん幼果期に感染した緑斑型病斑 ・ネーブルオレンジ幼果期に感染した病斑(黒点部が脱落)

・イヨカン果実の後期感染病斑

・温州みかん無防除園の外成り果の病斑 ・温州みかん無防除園の内成り果の病斑

・清見果実の病斑

・初期感染によりコルク化した症状 ・果梗枝の枯れ枝から10月ごろに感染した温州みかん果実病斑

・温州みかん収穫期の後期感染病斑(泥塊状) ・(流紋状)

・ハッサク収穫期の初期感染病斑

・伝染源(園地に放置された剪定枝) ・枯れ枝に形成された子のう殻
黒点病2

・薬液の付着状況(単用散布で十分に散布)
黒点病3

・生態と防除

病   原 糸状菌
発病品種 カンキツ類すべてに発病する。品種や系統により感染時期・病徴・発病程度に差がある。
たとえば、落弁直後の初期感染の多い品種・系統は極早生みかん、早生みかん、ネーブルなど。
発病部位 葉・枝・果実
伝染源 樹上及び園地内外の枯れ枝(葉・枝・果実からの二次感染はしない)。
摘果後の果梗枝や当年発生の枯れ枝も伝染源となる。
当年の主な枯れ枝発生時期は6〜8月である。
伝染方法 枯れ枝上に作られた胞子が雨で流れ出る。風雨の場合は空中高く舞い上がり広範囲に飛散。
感染条件 降雨による果面の濡れ時間と気温により異なる。
10〜12℃では2〜3日、16〜20℃では1〜2日であるが22〜25℃になると1日以内となる。
梅雨期と秋雨期の発病が多いのは降雨による濡れ時間が長いことと感染に必要な時間が
短いことによる。
感染期間 果実は落花直後から11月頃まで。
潜伏期間 温度との関係が深く、10℃で7日、16℃で4日、25℃では1〜2日間である。
耕種的防除 @樹上の枯れ枝、剪定枝や間伐枝の埋没又は焼却処分を地域ぐるみで徹底する。
A密植園の間伐、園地の排水・通風をよくする。