ステムピッティング病

〜ハッサク萎縮病〜

・ウイルス感染により果実が小玉化
 小玉化 小玉化

・発病樹の症状 ・左の拡大
発病樹 発病樹

・2〜3年生枝木質部に生じた溝(ステムピッティング)
2〜3年生枝 2〜3年生枝
2〜3年生枝 2〜3年生枝

生態と防除

病原 ウイルス (カンキツトリステザウイルスのステムピッティング系)
発病品種 ハッサク、ユズ、ブンタン、グレープフルーツなどが最も弱く、次いでネーブルオレンジ、
イヨカン、セミノール、ナツダイダイなど中晩柑で温州ミカンは影響がない
発病部位 果実(小玉果)、枝幹部(ステムピッティング)
伝染方法 接ぎ木伝染と虫媒伝染(ミカンクロアブラムシで容易に伝搬し、ワタアブラムシも低率ながら伝搬する)
耕種的対策 @ 人工的に無毒化処理を行い干渉効果のある弱毒系統を接種した母樹から
  穂木を採取するのが理想であるが、高接ぎ等大量に穂木を必要とする場合は、
  樹齢が進んだ健全な母樹から採る。
A アブラムシ類の防除を徹底する。
B 耕土の深い肥沃地に定植し、肥量はやや多く施用する。
C 着果過多や干魃等による樹勢低下を防ぐ。
D 発病樹は早期に伐採する。
その他 干渉効果とはあらかじめ弱毒系統のウイルスを接種することにより、
強毒系統を保毒したアブラムシが飛来しても感染しないこと。
しかし、干渉効果は完全なものでなく、栽培途中で破れる場合がある。