有田みかんデータベース


☆毎月の防除のポイント☆


5月の防除
 柑橘類の開花時期となり、本格的な防除シーズンに入りました。
天候を見極めながら効率的な防除を行いましょう。
 農薬の使用に際しては「農薬使用基準」を守り、登録のない農薬は絶対に使用しない、隣接地に飛散させない、残液を河川等に流出させない、を常に心がけながら安全に取り扱いしましょう。

「灰色かび病」
 落弁期に雨が多いと灰色かびの被害が多くなります。花弁発病後の防除では効果が低いので、満開期の初期防除が大切です。

「そうか病」
 風通しの悪い園や日照不良園などで発生が多くなります。
 春梢葉の新病斑からの二次感染が果実への有力な伝染源となりますので、展葉・幼果期の防除も大切です。

「黒点病」
 樹上の枯れ枝や園内に放置されている枯れ枝が主な伝染源で、枯れ枝上に作られた胞子が雨で流れ出て風雨で飛散します。
 積算降雨量にも注意しながら適期防除を行いましょう。

「訪花害虫」
 開花が始まるとコアオハナムグリやヒメヒラタケシキスイ等の訪花害虫が加害し、傷害果を誘発しますので適期に防除を行いましょう。
開花時の農薬散布は、ミツバチへの危害防止を考慮し農薬の選択に注意しましょう。

「チャノキイロアザミウマ」
 夏秋梢発生園や谷間の園地で被害が大きくなる傾向があります。
 発生予察情報等を確認しながら効率的に防除しましょう。


※上記の各病害虫に対する防除薬剤は『柑橘類防除基準表2017年版』を参考にしてください。
6月の防除
 今月から梅雨シーズンに突入します。降雨状況を踏まえ効率的な防除を行いましょう。
 農薬の使用に際しては「農薬使用基準」を守り、登録のない農薬は絶対に使用しない、隣接地に飛散させない、残液を河川等に流出させない、を常に心がけながら取り扱いましょう。 「黒点病」
 降雨前の散布による発生予防が防除のポイントとなります。天気予報を毎日チェックしましょう。
 前回の散布から累積降雨量200mm~250mmを目安として追加散布を行います。(多発園や密植園などでは十分な注意が必要です。)
 また、夏場にかけて発生が増加する枯枝の早期除去に努め、発生源をなくすよう心がけましょう。

「ミカンハダニ」
 気温が上昇すると発生数も多くなってきます。
 薬剤抵抗性対策のため、同一系統の殺ダニ剤の連用散布は控え、夏用マシン油乳剤を用いてください。また、リサージェンス(異常多発)対策のため合成ピレスロイド剤及びネオニコチノイド剤の散布は控えましょう。

「ゴマダラカミキリ成虫、カイガラムシ類」
 ゴマダラカミキリは、放任園の増加に伴い多発傾向にあり、発生のピークは6月下旬から7月上旬です。産卵部位は地際部から上部10㎝までとなるため、株元まで薬剤がかかるよう丁寧に散布しましょう。
 カイガラムシ類は第1世代の防除がポイントとなるため、発生園では特に注意が必要です。発生多発部は切除するなど、耕種的防除にも努めましょう。

※上記の各病害虫に対する防除薬剤は『柑橘類防除基準表2017年版』を参考にしてください。
7月の防除
 梅雨が終わると本格的な夏を迎えます。
 熱中症等には十分注意して農作業を行って下さい。

 「黒点病」
 散布の目安は、前回の散布から累積降雨量200mm~250mmの間隔ですが、多発園や密植園などでは十分な注意が必要です。
 また、摘果作業中等で枯れ枝を見つけたら除去しましょう。

 殺菌剤は他剤との混用により効果が減退することが多いので、単用散布を原則とし、農薬の使用基準を厳守しましょう。
 
「ゴマダラカミキリ」
ゴマダラカミキリ対策は産卵防止のために樹冠部や株元にまで薬剤がかかるよう丁寧に散布しましょう。
 また、園内で幼虫や成虫を見つけたら捕殺しましょう。

「チャノキイロアザミウマ」
発生予察情報等を参考にしながら適期防除に努めましょう。
 特にマキやサンゴ樹など防風樹のある園地や夏秋梢が多発する園地では注意が必要です。

「ミカンサビダニ」
 ミカンサビダニの防除適期でもあります。
 毎年発生が心配される園では、チャノキイロアザミウマとの同時防除や殺ダニ剤の散布を行いましょう。

※上記の各病害虫に対する防除薬剤は『柑橘類防除基準表2017年版』を参考にしてください。
8月の防除
  本格的な夏を迎え、日中での作業では日射病や熱中症に十分注意し、適度な休憩や水分補給をしっかり行いましょう。

 「黒点病」
 7月の防除と同様に、散布の目安は、前回の散布から累積降雨量200mm~250mmの間隔です。多発園や密植園などでは十分な注意が必要です。
 殺菌剤は他剤との混用により効果が減退することが多いので、単用散布を原則とし、農薬の使用基準を厳守しましょう。
 また、同一成分を含む剤については総使用回数に注意しましょう。
 極早生品種への散布は収穫前日数に注意しましょう。

「褐色腐敗病」
 強い雨により土壌中の病原菌が果実に付着したり、長雨による園地の浸水や、ため池・水槽等からの樹上かん水等で発病します。着色期から成熟期にかけて台風や強風雨の影響を受けると被害が拡大しやすいので、適期の薬剤防除と、排水路を整備するなど耕種的防除に努めましょう。

「チャノキイロアザミウマ」
 発生予察情報を参考にしながら適期防除に努めましょう。
 特にマキやサンゴ樹など防風樹のある園地や夏秋梢が多発している園地では注意が必要です。

「ミカンハダニ」
 8月以降の発生は果実にも寄生し、果実の外観及び品質を損ないますので、発生量に注意しながら適期防除に努めましょう。

※上記の各病害虫に対する防除薬剤は『柑橘類防除基準表2017年版』を参考にしてください。
9月の防除
  極早生温州の収穫期が近づいてきますので、薬剤の収穫前日数を確認したうえで効率的な防除を行ってください。
農薬の使用は、容器のラベルに書いてあることを熟読し、「農薬使用基準」にある
 ①その農薬に適用がない作物へは使用しないこと。
 ②定められた使用量又は濃度を超えて使用しないこと。
 ③定められた使用時期を守ること。
 ④定められた総使用回数以内で使用すること
 (同じ成分を含む農薬については特に注意が必要です。)
を遵守してください。

 「ミカンハダニ」
 秋期に多発すると加害により果皮に着色不良を生じますので、発生密度を把握して必要最小限の防除回数で効率的な防除ができるように努めましょう。
 また同一系統の薬剤の連用を避け、薬剤のローテーションにも努めましょう。

「チャノキイロアザミウマ」
 この時期は果頂部への果実被害が多くなってきます。
 園地条件や年次変動などで発生量や時期は異なりますが、成虫の発生のピークを迎えますので、発生予察情報等を参考にしながら適期防除に努めましょう。

「台風対策」
 台風被害を最小限に抑えるためには、事前対策が特に重要です。
 防風ネットの点検や、マルチ栽培園ではマルチシートの押さえを十分に行っておきましょう。
 また、台風襲来による「かいよう病」の発生に注意し、発生するような条件では、薬剤による防除とともに、事前の耕種的防除もあわせて行って下さい。

※上記の各病害虫に対する防除薬剤は『柑橘類防除基準表2017年版』を参考にしてください。
10月の防除
  極早生温州の収穫時期を迎え忙しくなってきますが、体調を十分に整え、作業に頑張ってください。
 台風の襲来が予想される季節ですので、被害を最小限に抑えるために、防風ネットの点検やハウスの補強など事前対策をしておきましょう。

 【貯蔵病害】
 すり傷や果実の潰れ、傷み等により青カビ病や緑カビ病といった果皮表面からの病気や、軸腐病や黒斑病といった果皮内からの病気が発生しやすくなりますので、各作業時でのみかんの取り扱いを丁寧にし、出荷に当たっての品質管理を徹底しましょう。

【褐色腐敗病】
 台風や降雨による泥はねにより、褐色腐敗病が発病する場合があります。
 特に排水不良の園地では、裾枝のつり上げや園内の通風、排水を良好にするなどの耕種的防除もあわせて行い、発生が見られた園地では早期に薬剤防除を行いましょう。

【ミカンハダニ】
 ミカンハダニの加害による着色不良の発生が見られる園地では、発生初期に薬剤防除をしましょう。

※上記の各病害虫に対する防除薬剤は『柑橘類防除基準表2017年版』を参考にしてください。
11月の防除
 早生温州の収穫最盛期となり、最も忙しい時期に入ります。
 体調管理もしっかり整えて頑張ってください。 

【貯蔵病害】
 果皮表面に付着して発症する青カビ病や緑カビ病、果皮内に潜在して発症する軸腐病や黒腐病といった貯蔵病害の発生に注意しましょう。
 これらは、収穫時から集荷、選別、出荷などの作業の際、果実への取り扱い方が悪いと発生しやすくなります。
 流通時や貯蔵時にこれらの発病を予防するため、収穫前には殺菌剤の散布を心がけましょう。

※上記の各病害虫に対する防除薬剤は『柑橘類防除基準表2017年版』を参考にしてください。