日本農業遺産とは

日本農業遺産とは

日本農業遺産とは、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、我が国において重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業システム)であり、農林水産大臣により認定されます。

令和5年1月現在、17県24地域が認定されています。

日本農業遺産認定基準

申請地域は、我が国における重要性、申請地域の特徴(世界農業遺産の5つの認定基準に、日本が独自に定めた3つの基準を加えた8つの認定基準)及び保全計画に基づき評価されます。

  • 1
    食料及び生計の保障
    地域コミュニティの食料及び生計の保障に貢献するものであること。
  • 2
    農業生物多様性
    食料及び農林水産業にとって世界(我が国)において重要な生物多様性及び遺伝資源が豊富であること。
  • 3
    地域の伝統的な知識システム
    「地域の貴重で伝統的な知識及び慣習」、「独創的な適応技術」及び「生物相、土地、水等の農林水産業を支える自然資源の管理システム」を維持していること。
  • 4
    文化、価値観及び社会組織
    地域を特徴付ける文化的アイデンティティや土地のユニークさが認められ、資源管理や食料生産に関連した社会組織、価値観及び文化的慣習が存在すること。
  • 5
    ランドスケープ及びシースケープの特徴
    長年にわたる人間と自然との相互作用によって発達するとともに、安定化し、緩やかに進化してきたランドスケープやシースケープを有すること。
  • 6
    変化に対するレジリエンス
    自然災害や生態系の変化に対応して、農林水産業システムを保全し、次の世代に確実に継承していくために、自然災害等の環境の変化に対して高いレジリエンス(強靭性)を保持していること。
  • 7
    多様な主体の参画
    地域住民のみならず、多様な主体の参画による自主的な取組を通じた地域の資源を管理する仕組みにより、独創的な農林水産業システムを次世代に継承していること。
  • 8
    6次産業化の推進
    地域ぐるみの6次産業化等の推進により、地域を活性化させ、農林水産業システムの保全を図っていること。
  • -
    システムの持続性のための保全計画
    申請地域は、農林水産業システムを動的に保全するための保全計画を作成すること。
農林水産省 日本農業遺産サイト
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